雨咲書簡

宛名なしの公開雑記

クリスマス談義と2020備忘録

去年の彼岸花超える写真が今年はなかった残念…

突然だけど、シェイクスピアの喜劇に「お気に召すまま」(As You Like It)という作品がある。


ロザリンドという女性に惚れたオーランドはギャミニートという男に相談に乗ってもらい、二人で恋の告白練習という名の恋愛ごっこを始める(!?)。が、実は接していた相手が男装をしているロザリンドで…といった内容の恋愛喜劇なのだが、このお話の中に面白い場面がある。




ロザリンドはアーデンの森の中で自分を称える詩が木々の枝にかけられ、更には木の幹に"Rosalind"という名前が彫り込まれているのを見つける。実はロザリンドもオーランドに恋をしていて、内心はオーランドが書いてくれたと期待しているんだけど、確証の持てないロザリンドはいつも一緒にいる親友のシーリアに「これは誰が書いたんだろう」と期待を隠して質問する。シーリアにとっては誰が書いたのかは一目瞭然なので、わざと「男の人なんじゃない?」「あなたがあげたネックレスを首にかけているあの人なんじゃない?」とロザリンドをじらす。それでも親友からの確証が欲しいロザリンドはシーリアに誰だ誰だとしつこく聞き続ける。シーリアは、自分からはその名を口にしないくせに頬を真っ赤にしているロザリンドを見て呆れ果てて、とうとうこんなことを言い放つ。


O wonderful, wonderful, and most wonderful wonderful, and yet again wonderful, and after that out of all hooping!(第3幕第2場)



翻訳者の松岡和子さんによると、「ああ、驚いた、驚いた、驚きすぎるくらい驚いた、それでもまだ足りないくらい驚いて、開いた口がふさがらない。」と訳されている。


しらを切り続けるロザリンドにシーリアが感心を通り越して憮然としている様子がめちゃくちゃよくわかる、面白い一節だと思う。








……なんでこんなちょいなが前説をダラダラ書いているのかというと、とどのつまりはこんな感じの1年だったかもってことが言いたいだけです。



こんにちは、兵庫県出身の雨咲です。このブログを見るようなもの好きは大抵知り合いだから挨拶しかり出身地の名乗りは必要かと言われそうだけど、そもそもブログを投稿するのが今年の元旦以来だし、最近ポケモンの映画を見ていてサトシがどんなに切羽詰まった状況でも初対面の相手には出身地と名前を名乗っているのを見て感動したので書いています。ちなみに(当然ですが)相棒はいません。希望を書いておくと、最近布団との密な関係がより一層深まるばかりなので、エルフーンとかメリープとかウールーとか、もふもふしてそうなポケモンが隣にいて暖めてくれたら嬉しいなあとは思う。勿論夏になれば暑そうなので毛を刈ってあげます。そもそもポケモンの毛って刈ってもいいんかな、てかほんまにそれは毛なんか、わからん。

エルフーン、かわいいね




悲しい哉クリスマスに暇を持て余していたから久しぶりにブログを書いています。徒然なるままに日暮らしキーボードにむかいてというやつです。全然全くブログのことを忘れていたわけではないけど、労力をかけて書こうと思うほどのことがなかっただけ。年一くらいのペースがあってるのかも。あと、久々にテキトーなこと書いてると楽しい。やっぱり悲しいけど。いや悲しくないけど。



当たり前の話だが、クリスマスというイベントは自分の外で今も粛々と仕方なく断行されている。クソ寒い中クリスマスは私たちのモノですとでも言わんばかりに大きな顔で街を闊歩する世のカップル達は、やれクリスマスプレゼントだのやれイルミネーションだのでうつつを抜かし、インスタグラムという、呪術廻戦で言うところの学校や病院をも凌駕する呪いの吹き溜まりと化している最新SNSを駆使して各々がそれぞれ、想像の範疇を超えない程度の個性を競って自己顕示欲を満たそうとしている。


一方でそんなきらびやかな様子にウンザリしていて、言うなれば社会に対して斜に構えて傷の舐め合いをしている連中(当然こんなヘンテコブログをクリスマス当日に書いている時点で僕も後者)がツイッターで幅を利かせ、あまのじゃくにはあまのじゃくなりの意見があると声の小さい自己主張を続けている。そんな自己主張に僕は心底楽しく感じ激しく同意してこのまま自分も斜に構え続けることを心に誓うのだが、実際のところクリスマスをダシにこうしてブログを書いている時点で僕もクリスマスを楽しんでいるし勝ち組なのかもしれない。見苦しいですかそうですか。



とはいえ個人的にはクリスマスというイベント自体にマイナスのイメージはない。さっきはいかにもリア充が悪みたいな書き方をしたけど、正直に言えば恋人同士や友達同士でクリスマスを楽しんでいること自体に罪はないし心底幸せそうだなと感じるし、ただクリスマスを利用して身の丈に合わない行動で自己演出をしている連中が気に入らないだけで(お前がクリスマスを利用してブログを書いていることは身の丈に合わない行動なんじゃないかという意見は受け付けません、悲しいので)、クリスマスを純粋に楽しんでいる人たちに負の感情は全く抱かない。

後、うちの家は小さいころなんかはイブの夜にケーキを食べたり朝起きると枕元にプレゼントが置かれていたりしたし悪い記憶は全くない。世の中にはいろんな楽しみ方があるということを成長していくうちに知っていって、結果その楽しみ方の多さに自分は困惑しているだけなのかもしれない。



自身の成長でいうと、今年で20歳になった。20歳云々の話は前の記事で書いたからあまり触れないけど、書いていた通りの、本当にただぼんやりと20歳になってしまったなという気はする。結局のところ、それが良いとか悪いとかじゃなくて、今後歳をとって振り返ったときの、比較するための分かりやすい基準になるのかなとだけ思った。
amesak1.hateblo.jp




はなから書くつもりのなかったクリスマス談義が膨らんでタイトルに入れとかないと不自然になりそうなくらいには長くなったが、そろそろ本題の備忘録に入っていこうと思う。


本当に小さいことでいえば、コロナ関係なく2020年はいろいろなことがあった。人生初スノボをしたりFLOWERS全篇をようやく終わらせたり鳥取の合宿免許で普通自動車免許AT限定を取得したり(卒検以来9か月運転してないやばい)件のGoToで人生初九州の長崎に友達と旅行したり一生オンライン授業だったりサークル活動も制限されたりゼミに入ったりお酒で後悔したり誰もタピオカの話をしなくなったり、、、これ以上は記憶の底です思い出せません。


人間関係も緩やかに離れたりひょんなことから繋がったり、去年ほどではないけど起伏に富んでいたのかなという気はする。



でも初っ端のワンダホーワンダホーで言えば、やっぱりコロナの話を避けることはできないと思う(次くらいに驚き散らかしたのは春9単位落としてGPAが1.66だったことかも)。



コロナの報道がなかった今まで一体どんなことを報道して時間を埋めていたのかと気になるほど、テレビは今ではうんざりするほどずっっっっっっとコロナ関連の報道だ。安倍さんは体調不良を理由に首相を辞め、トランプさんもバイデンさんに負け、他のエラい人たちは経済活動と安全の狭間でいろんな議論をして、答えのない答えを探している。



世界はうねってうねってうねり続けている。イマイチ僕自身はその波に乗り切れていないような気もするが、間違いなく世界は変わり始めていることは流石にわかる。なにがどう変わっているかとか、どう変わっていくのかとか、そんな難しい話はできないしするつもりもないけど、協調も勿論だが、自分みたいな小心者はこんな時こそぶれずに自分自身の小さな幸せを見つけて追及していくべきなのかもしれない、でないと潰れてしまいそうなので。


こんな時、昔誰かがツイッターのbioに「みんなでさ、死なない程度に頑張っていこうよ。」と書いていたのを思い出す(一言一句あっているかは定かじゃないです…)。本当にそう思う。みんなで、それぞれがゆるーく頑張る感覚が大切な気がする。




中身がふわふわした話はこの辺にして、最後に今年摂取したコンテンツのなかでも特によかったものを紹介して一年を締めようと思う。







1.APEX 

がんばレイス

2020年を堕落に導いた諸悪の根源、今年のすべての怠惰はここにつながっています。ゴミ、くそげー、何度引退する、二度とやるかと言い放ったかわかりません。どうせ今日もしてしまうのですが、、、



このゲームはFPSといって一人称視点で遊ぶシューティングゲームで、なおかつ最近の流行りでもあるバトルロワイヤルという形式をとっている。このゲームでは、三人一組で試合に参加し、他の敵を倒して20チーム中1位を目指すというルールで行われる。単純明快かつ複雑で奥深いゲーム性で現在日本のみならず世界中で人気を博している。かくいう自分もゲーム性と中毒性の両方にやられて憑りつかれてしまった一人である。



参考にならない。海外プロの最強キルクリップ集。[Apex Legends]
適当に海外のうまいプレーを切り取った動画を張っておきました。こんな感じのことをしてるんだなくらいは分かると思います…




ここで重要なのがはまったのが自分だけじゃなかったという点である。



APEXのおかげ(せい?)で普段ボイスチャットで会話をしながらゲームをする仲間ができてより一層仲良くなれたし、その点でいえばこのゲームには感謝している。小さいころにゲーム機を持ち寄って近所の友達と一緒にゲームする感覚に似ているのかもしれない。



細かいゲームを挙げるならFLOWERS(人生)、ペルソナ5(これめちゃくちゃよかった)、ライフイズストレンジ、BFV、FF7リメイク、「夜、灯す」、龍が如く0、Fall Guys、UNO、ロケリ、電車でGO!、、、などとキリがないが、主にこいつのせいで365日中300日くらいPS4を点ける原因になったと考えられる、というか考えるまでもない。まあいいゲームなんだけどね。





2.堀江晶太

音楽部門。彼の名前を耳にしたことがあるだろうか。端的に紹介するならば、日本の作曲家、編曲家であり、PENGUIN RESEARCHというバンドのベーシストである。ワンチャン馴染みのある所で行くと、kemuという名義で六兆年と一夜物語や地球最後の告白を、といった有名なボカロ楽曲を作っている。
詳しいことはWikiで。


ja.wikipedia.org




なぜ特定の曲ではなく彼の名前だけを挙げたのか。その理由は、彼が作る曲がとにかく死ぬほどどうしようもないくらい良いからである。


以前から名前を聞くことは多かったが、本格的に意識し始めたのは今年に入ってからだった。


これは本当に嘘偽りない話だが、今年のほとんどは彼が作った曲をひたすらずttttttttっと永遠に聞いていた。


どこまでいっても琴線に触れるメロディーライン、あまりにも特徴的で強すぎるバック、、、音楽の知識が一ミリもないうえに表現する語彙に乏しい自分にはおこがましいほどの良さを、彼の作る曲には秘められている。


youtube.com


これは僕が最近おすすめの曲を知り合いに勧めるときに適当に作ったプレイリストなのだが、このプレイリストの最初から17曲目までは彼が作った曲である。もちろんそれ等以外にも彼の良い曲はたくさんあるしなんならプレイリストの18曲目以降もいい曲ばかりなのだが、本当に心から聞いてほしいのは最初の一曲だけだ。ほんとにこれだけでも聞いて、楽しそうに堀江晶太がベース弾いてるから、おねがい、頼むから。そのあとハマって…



最近見聞きしたところでいえば、2分25秒だけ時間作れる人見てほしい(ブログを読み進めている時点でそれ以上の時間を頂いている気はするが?)、一生のお願いです、、、



3.それでも町は廻っている

漫画アニメ部門。正直チェンソーマンもめちゃくちゃ面白いしオススメしたいけど、個人的に一番はまったのはこれかなあ。

それでも町は廻っている - Wikipedia


通称「それ町」。漫画自体は2005年連載開始で2016年連載終了、アニメも2010年放送と、昔の作品にはなるんだけど、なんとなく見始めたアニメにドはまりして漫画全巻集めて読みふけってた。

一言で言うなら日常系ミステリギャグコメディみたいなノリで、主人公の嵐山歩鳥が日常にある些細な出来事とかを中心にドタバタな高校生活を過ごしていく話。


言い回しとかギャグ、伏線の1つ1つが丁寧で、なおかつ数えきれない名言が漫画にちりばめられている。後、基本1話完結型の日常漫画なんだけど読みごたえはどれも充分で、しかも一話一話の時系列がばらばらという、作者の計算されたミステリ脳まで発揮されており、読み直すたびに新しい発見が見つかる楽しい作品だ。



4.ビエラポケモン実況)

www.youtube.com


今年ポケモンのゲーム実況にハマるきっかけになったゲーム実況者。世界大会優勝経験有りという折り紙付きの実力と、とにかくテンションの高くなおかつ独特のワードセンスで見ている人を楽しませる実況スタイルにハマった。


知らない人もいるかもしれないので一応解説しておくと、ポケモンには対戦というゲームジャンルがあり、ポケモンのタイプや個体値、アイテム、厳選や努力値配分など様々な事柄を考慮しなければならない、知らない人にとってはとにかく何を言っているのかがわからない知識で殴り合うゲームとなっている。かくいう自分も実際にプレイするまでには至っていないが、見ているだけでも勝手に知識がついていって楽しめる内容となっているのでよかったら見てみてほしい(次のタイトルはプレイしたい…)。




5.アイドルマスターシャイニーカラーズ

かわいい


今年はソシャゲ、シャニマスしかしてませんでした。多くは語らない。圧倒的シナリオ構成力と神イラストと可愛さを兼ね備えた二つとない神ゲー唯一神。来年もよろしくお願いします。












以上です。








こんなことはつらつらとたくさん書けるのにたかだか2000字のレポートを書くのに何時間もかかるのは何なんでしょうか。わかりたくないです。



来年は就活も始まって忙しくなりそうだけど、積極的にコンテンツを摂取していきたいなあ。ちなみに来年の抱負なんてものは考えても5分後には忘れてしまうので書きません。頑張らない程度に頑張りたいです。








最後に、このブログを隅々まで読んでくれたのかはたまた最後の一文だけを確認するために下にスクロールしてこれを読んでくれているのかは知る由もないけれど、このブログに目を通してくれて嬉しく思います。気が向いたらまた書きます~では、

それ町最終話最終コマより


よいお年を。










この記事を、今は亡きMAVnyanに捧げます。